fbpx
画廊会員 募集中!! 絵画買取はこちら

ハンス・イヌメにプチインタビュー!

コロナ禍でもブレない作品への思い

「みんなが幸せになれますように」という思いを込めて、同じ地球に生きていながらも、誰にも敬意を払われず、虐げられている生き物たちを描き続けているハンス・イヌメ。 イヌメさんの作品の前に立った時、思わずにっこりしてしまった経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。 そんなユーモアと優しさに満ちた世界を描くイヌメさんに、日常が一変してしまったこのコロナ禍において、 改めて作品制作に対する思いや制作スタイルへのこだわりを聞きました。

一貫した「謙虚」な姿勢

ハンス・イヌメ 「現代の目標・・・・」 ミクストメディア お問い合わせ >>

Q.コロナ禍において、ご自身の生活や制作スタイルにはどんな変化がありましたか?

 

イヌメさん:

「このような世界情勢になり、私たちはますます弱さを感じるようになりました。

しかし、このような未曾有の事態であっても、そうでなくても、私たちには幸運な時、そうでないときがあります。 どんな時も、太陽と雨、繁栄と逆境、そして幸運と不運に対処しなければいけないのです。

そのため、私の作風がコロナによって変化したり、影響を受けたりしていることはありません。

思いはいつも『謙虚であれ、そして私たちが享受している機会に感謝しよう』ということに一貫しています。」

こだわりの版画技法の誕生秘話

ハンス・イヌメ 版画制作アトリエ(オランダ)

Q.イヌメさんの変わらない制作スタイルのひとつに「マルベリー転写法」という独自の版画技法がありますが、 この技法はどのように生まれたのですか?

 

イヌメさん:

「この技法は翠波画廊の代表、髙橋氏が『まるでパウル・クレーの油絵転写法の油絵転写法のようだね』と言って名付けてくれたものです。 版画作品を制作するにあたり、紙選びからはじまり、均質で単調な複数芸術ではなく、 まるで一点もののような味が出るようにこだわりぬいた工夫を凝らしています。

マルベリー紙にたどり着くまでには、様々な紙を試しました。 その中には日本の和紙もありました。 灰を入れて弱アルカリ性にしているため、黄ばみにくい日本和紙は、紙の中では最上級に優れています。 しかし、その良さである繊維が強く紙が丈夫過ぎることは、私の制作スタイルである「ちぎる」過程においては 逆に弱みになってしまい、使用を断念しました。

そんな試行錯誤の中で出会ったのが、タイ製の手漉きの紙であるマルベリー紙です。

優しい質感をしており、描きたい世界を作るコンセプトにはぴったりだと感じました。

私はこの紙に絵を刷った後、不要な余白を折り曲げてスポンジで濡らし、ちぎり取ります。 その後、刷りムラを修正するため手彩色をほどこしています。

そのため版画でありながら、すべて色、サイズが違う作品が出来上がりました。」

タイトルに秘められた思い

ハンス・イヌメ 「希望、信頼、連帯とは・・・・」 ミクストメディア お問い合わせ >>

Q.イヌメさんの作品タイトルは、いつも不思議な語感であったり、「・・・・」で終わっていたりしますが、 タイトルはどのようにつけているのですか?

 

イヌメさん:

私が制作する作品は、一つの目に見える小さな物語のようなもので、場面に出てくる動物たちは、日常の生活について物語る役者のつもりです。 この物語には少ない語数で物語の神髄を語れるようなタイトルが必要と考え、直感でつけています。

タイトルが常に「・・・・」で終わるのは、作品を観てくれる方々の、自分なりの解釈を持ってほしいからです。 あなたの体験と作品と結び付けてくれたら嬉しいです。

イヌメさんより いつも作品を楽しんでくださっている皆様へ

最後に、日本でイヌメさんの作品を楽しみにされている皆様へ、メッセージをいただきました。

 

「私はキリスト教徒として育てられ、人間は万物の霊長、他の動物より優れていると教え込まれました。しかし、宇宙はあまりにも複雑で、人間が万物の霊長だとはとても思えません。すべての生き物は平等であり、互いに大切な存在です。そのことを忘れず、謙虚に、どんなことが起こったとしても、私たちが享受している機会に感謝する。今後もこの思いに沿って、制作を続けていくでしょう。

 

私はミュージシャンになりたかった20代のころ、物語を語り、人々に伝えることが好きでした。 しかし、多くの歌詞や楽曲をかくためにアトリエにひとりでいる時間がこの上なく心地よく、その時間が何よりも大好きでした。そのため、画家として隔離された世界で時間を過ごすことができ、コロナ禍でなかなか外出もままならない今の状況は、視点を変えればむしろ、24時間365日表現したいことを語り続けることができている最高の状況とも言えます。

 

歌は歌い終わると歌声は消えてしまい、本も読み終わるとそこで終わってしまいます。 しかし、絵画は好きな時にいつでも見ることができるし、自分自身の体験を持ったり作品に結び付けたりできます。 気分次第で変えることもできるのです。絵画はいつでもあなたと一緒にいます。

 

 

イヌメさん、ありがとうございました。現在も新作を制作中とのこと!今後のお知らせにご期待ください‥‥!

翠波画廊でご覧いただけるイヌメ作品

お勧めのハンス・イヌメ作品をご紹介いたします。

「ワン、ツー、ウィー・・・・(ペンギン)」

ミクストメディア

お問い合わせ >>

「接点と連帯・・・・」

ミクストメディア

お問い合わせ >>

ハンス・イヌメ作品一覧はこちら >>

 

 

お知らせ一覧