【会期終了】フォーヴィスム展
20世紀の巨匠
フォーヴィスムの画家による
版画展
12月13日(月)~25日(土)
10:00~18:00 日祝休廊
※終了いたしました
20世紀の初頭、色彩がもたらす動きやリズムを探求し続け、美術史に名を残す「フォーヴィスム(野獣派)」の画家たちのオリジナル版画を一堂に展示販売いたします。
クリスマスを前に、気持ちも明るくなるような鮮やかな色彩の作品が集結。是非この機会にご高覧ください。
フォーヴィスムとは?
印象派やポスト印象派以降、20世紀の美術界は、時代とともに様々な芸術運動が生まれていきました。
当時は、写真の進歩によって、物事をありのまま再現して描く絵画の役割が取って代わられるようになり、
画家たちは、それまでとは異なる価値を絵画に見出そうとしていた時代。
そんな中、20世紀初頭のフランスで起こったのが、「フォーヴィスム(野獣派)」です。
マチスやヴラマンクといったフォーヴィスムの画家たちは、色彩の表現に着目し、激しい原色の色づかいで、物事そのものの固有の色ではなく、自分が感じたように自由な色彩で作品を制作します。
そして1905年に開かれた第3回サロン・ドートンヌにそれらの作品が同じ部屋に展示されます。
激しい色合いの絵画を見た批評家ヴォークセルが「野獣(フォーヴ)」と形容したことから、フォーヴィスムの名前が生まれました。
色彩の魔術師 マチス
いち早く色彩表現を探求し、フォーヴィスムを牽引したのがアンリ・マチスでした。
セザンヌやゴーギャンの影響を受けたマチスは、絵画は目の前に見えるものをそのまま描くのではないと考え、絵画において色彩がもたらす心理効果や、描線による動きやリズムを探求し続けます。
マチスは「人々を癒す肘掛け椅子のような絵を描きたい」と語ったように、自分の絵画で人の気持ちを和ませ幸せにしたいという思いがありました。
晩年は病で油彩の制作が難しくなった影響もあり、切り絵の作品に注力します。原色をふんだんに使い色の効果がよく表れた切り絵の作品は、マチスの集大成とも言えるでしょう。
今回の展覧会では、晩年のマチスの切り絵をリトグラフにした作品が収められた、世界で最も美しい美術雑誌と名高い「ヴェルヴ」から、マチスらしい鑑賞者を楽しませてくれる色彩豊かな作品を多数ご紹介致します。
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軽やかな色合いで人気 デュフィ
マチスに影響を受け、フォーヴィスムの画家にも数えられるのが、ラウル・デュフィです。
ル・アーブルからパリに出たデュフィは、明るい色彩と、軽快なタッチの線描で人気を博します。
絵画にとどまらず、テキスタイルデザインや舞台美術の分野でもその才能を活かしました。
本展ではデュフィの代表作「電気の精」をはじめ、デュフィが愛した海沿いの風景や、音楽がテーマの作品も展示・販売いたしております。
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今日のアートの礎に
フォーヴィスム自体は、その他の芸術運動に比べてまとまった活動にはならず、数年で終わりましたが、美術界へ大きな衝撃をもたらしました。
画家が、見たそのままの色彩にとらわれずに、自由に大胆に、自分が思うように描く概念は、その後の画家たちへ広く影響を与え続け、今日のアートの礎にもなっています。
本展覧会では、マチスやデュフィの他にも、
躍動的なタッチで田園風景や花束などの作品を残したヴラマンク、
激しい色彩や太い輪郭線と重厚なマチエールで、人間の精神や信仰を表現したルオーなど、フォーヴィスムを契機に独自のスタイルを築いた画家たちを一堂にご紹介いたします。
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この季節に、華やぎある色彩を
マチスの明快な色調の作品、デュフィの軽快で柔らかな色づかいの作品など、フォーヴィスムの画家たちの豊かな色彩の作品は、お部屋を華やかに彩り、見ているこちらの気持ちも高揚させてくれます。
クリスマスが近づくこの季節に、お部屋を彩ってくれる作品になるでしょう。
色彩が魅力の作品は、親しい方へのプレゼントにもお勧めです。翠波画廊では作品のラッピングも承っておりますので、お気軽にお申し付けください。
ワクワクする気分を盛り上げてくれるような一枚を、
ぜひこの機会にお選びください。