【会期終了】- 猫、ネコ、ねこ – 西誠人木彫展
限りない愛情を精緻な技術で表現する木彫作家・西誠人
最新作を4年ぶりの個展でお披露目
西誠人《ベッタリーニャ》
西誠人はキャットカーヴィングという独自の技法によって、様々な猫を木彫で制作する木彫作家。
数々の賞を受賞し、テレビでも取り上げられるなど、その精緻な技術は注目を集めています。
猫のちょっとしたしぐさや表情を見事に再現し、多くの猫好きはもちろん、彫刻好きな方にもお勧めしたい作品です。「とにかくかわいい子になってほしい」という気持ちで制作された猫たちは、アートフェアなどでも注目の的。見た人を幸せにするかわいらしい猫にはファンが急増中です。
そんな根強い人気を誇る作家・西誠人の4年ぶりの個展形式での新作発表の開催が決定いたしました。
翠波画廊 大阪店(梅田)・東京店(京橋)の2会場にて開催いたします。
同時展示作家:ルイ・シン、藤田嗣治、シャノワール
※展示作品は一部変更となる場合がございます。
最新作を一堂に集め、展示・販売する貴重な機会となっております。
皆さまのご来廊をお待ちいたしております。
◆本物以上に本物らしく愛らしい作品◆
キャットカーヴィングという独自の技法で、 一本の木から彫りだされたこだわりの猫の姿は、どのしぐさも生き生きとして、本物以上に本物を感じさせてくれます。猫独特のやわらかな体の曲線や、細い毛並み、愛らしい肉球までもを木彫で表現し、 思わず触りたくなるような、生き生きとした猫の作品が人気を博しています。
その高度なテクニックはもちろんですが、何より西先生の猫に対する強い愛情や、そのお人柄に惚れ込むファンも多数。
「とにかくかわいい子になってほしい」という作家の願いが、一匹一匹に込められています。
◆愛猫「ちょうちん」との運命的な出逢いから始まったキャット・カーヴィング◆
西誠人先生はなぜ猫を彫り始めたのか、2023年に先生にインタビューをした際にお伺いした記事から抜粋してご紹介いたします。
「猫を彫り始めたきっかけは、忘れもしない1994年5月8日の運命的な出会いです。
その日、遊びに来ていた友人をアパートの外まで見送って、さあ帰ろうと踵を返したときに足元に子猫がいたんです。それまでまったく気配すらなかったのに。
当時のアパートはペット禁止だったので、しばらくどうしようかと迷っていたのですが、(来るか?)と心の中で聞いたら、子猫は立ちあがって私よりも先にアパートの階段をピョコピョコと上り始めました。で、扉を開けたらすぐにシュッと入って、「ここに決めたからね」と告げるように、ちっちゃいクッションに丸まって寝始めた。それを見ているうちに、そういえば動物を彫りたいと思っていたなと寝姿のスケッチを始めたら、すごく暖かい感じがしてきて、これはきっと子猫が「私を彫りなさい」って家に来たんだと思ったのです。
来た当初に風邪を引いていて、寝ながら鼻ちょうちんをふくらませていたので「ちょうちん」という名前をつけた子猫ですが、これが本当に幸運の招き猫でした……それからはちょうちんとの二人五脚で様々なポーズの猫たちを彫り続けて28年になります。」
(左から)ちょうちんとトガリ
この時をきっかけに、キャット・カーヴィングの作品制作を開始。
「ちょうちん」と名づけ、西家の家族になった子猫は、23歳で天国に旅立つまで、西誠人の創作を支えました。
「ちょうちん」に「トガリ」、現在も一緒に生活している「ターニャ」と「つなみ」が西誠人の作品制作のアイディアの源泉となっています。
西誠人 プロフィール
1955 年 東京生まれ。
1982 年 東京藝術大学日本画専攻卒業。
1985 年 独学にて木彫を始める。
1994 年 愛猫「ちょうちん」との運命的な出逢いにより、「キャット・カーヴィング」を創出。
1995 年 木彫フォークアートおおや展・グランプリ受賞
1986-2017年 個展・グループ展・公募展 等、多数。
現在は毎日、朝日、よみうり、各カルチャーセンターにて「キャット・カーヴィング講座」を開設。日本ウッドバーニング協会の技術顧問も務める。
著書
「ねこできちゃった!」小学館
「キャット・カーヴィング -猫の木彫入門-」日貿出版