<コラム>家族の絵は、残された者にどのような思い出をつくるのか
家族の絵は、残された者にどのような思い出をつくるのか
『黄金のアデーレ 名画の帰還』は実話を基にした映画です。
タイトルにある「黄金のアデーレ」とは、
ロートレックやシニャックと同世代のオーストリアの画家、
グスタフ・クリムトの代表作です。
正式名称は「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ」といい、
実在の人物であるアデーレ夫人の肖像画です。
しかし、1907年に描かれて、本人に送られたこの肖像画は、
1938年にオーストリアを合併したドイツのナチス政権に没収されてしまいました。
戦後、絵の相続人となったアデーレの姪のマリアは、
伯母の肖像画を取り戻すための長い戦いを始めます。
<コラム:バックナンバー>
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