最近の絵画ってちょっと高すぎ?
~ダ・ヴィンチ《サルバトール・ムンディ》の508億円は適正価格なの?
いま、絵画の市場が急激に伸びています。
といっても、過去10年間の指標で見ると、アート作品のリターン率は78%にすぎません。その10年の間、高級車は334%ものリターン率をあげていますから、常にアート作品が値上がりを続けていたわけではないのです。アート作品の価格上昇は近年に顕著なものです。 まず、2017年11月に、ダ・ヴィンチ「救世主(サルバトール・ムンディ)」が、ニューヨークにて、約508億円で落札されました。それまでの記録は、ピカソの「アルジェの女たち(バージョンO)」で約215億円ですから、2倍以上の価格での更新になりました。 レオナルド・ダ・ヴィンチ「サルバトール・ムンディ」
続けて2017年12月には、アジアでのオークション・レコードが出ました。中国の画家、斉白石(チー・バイシー)の書画「山水十二屏」が、北京にて約161億円で落札されました。それまでのアジア記録は、同じく斉白石の書画「「松柏高立図 篆書四言聯」で、約54億円でした。こちらは3倍近い価格での更新になりました。 斉白石「山水十二屏」
さらに2018年2月には、ヨーロッパ・レコードが更新されました。ピカソ「市松模様の服とベレー帽を着用した女性」が、ロンドンにて約73億円(5000万ポンド)で落札されたのです。それまでの記録は、2008年に落札されたモネの「睡蓮」(4600万ポンド)でした。アメリカの記録と比べると金額が低いように見えますが、ヨーロッパでは落札金額がそこまで高額になることは珍しいので話題になりました。 実は、絵画の高額落札の多くはニューヨークを舞台としています。アメリカは世界最大のアート市場で、2017年の売上高は266億ドル。これは全体の41%を占めています。
ひるがえって、わが日本はどうでしょうか。 草間彌生のように世界的なアーティストは日本にもいますが、その草間ですらオークション・レコードは8億4500万円です。絵画に限らなければ、村上隆の彫刻「マイ・ロンサム・カウボーイ」が17億円で落札された記録もありますが、それでも中国のアーティストにはかないません。
と、この原稿を書いていたところ、嬉しいニュースが入りました。 全世界的なアート市場の盛り上がりは、いずれ日本にもやってくるでしょう。日本でのアート振興のために、翠波画廊でも何ができるかを考えていきたいと思います。
参考文献:アレン琴子「富裕層の「高級品投資」ワイン以上に注目されている高リターン投資とは?」
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