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美術品とそれが飾られた空間をともに楽しむ
「空間と作品」展が開催!
京橋のアーティゾン美術館に行ってみた

クロード・モネ《黄昏、ヴェネツィア》 1908 年頃 石橋財団アーティゾン美術館

翠波画廊が位置する東京都中央区京橋。
翠波画廊から徒歩10分圏内にアーティゾン美術館があります。


アーティゾン美術館は23階建てのミュージアムタワー京橋の、1階から6階までを専有する延床面積6715㎡の広大な施設です。かつてはブリヂストン美術館と呼ばれていました。


その名の通り、株式会社ブリヂストンの創業者である石橋正二郎の集めた美術品を礎にコレクションを築いてきた私立美術館です。

新しくてきれいなアーティゾン美術館に行ってみよう

アーティゾン美術館(ミュージアムタワー京橋)正面入口

石橋正二郎が美術品の収集を始めたのは1920年代のことです。
当初は知り合いの日本の近代画家の作品を集め、戦後から本格的に西洋近代美術の収集に乗り出しました。集めた品の中には、戦前に一大コレクションを築いていた松方幸次郎が手放した美術品も含まれています。


ブリヂストン美術館の開館は1952年。当初はブリヂストン本社ビル内の一角でしたが、2015年にビルを建て替えることになり休館。2020年に6つのフロアを持つアーティゾン美術館に生まれ変わりました。


歴史のあるブリヂストン美術館を前身とするアーティゾン美術館は、70年近くも展示をおこなってきたため、どうしても印象派や日本近代洋画といったイメージが固定化していました。


2024年7月27日[土] から 10月14日[月]まで開催されている今回の収蔵作品展は「空間と作品」と銘打って、作品そのものだけでなく、作品を入れる額縁や、掛ける壁や室内の調度品など、作品が存在する空間にフォーカスしています。これが当たって、新鮮な展示となりました。

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美術館内にわざわざ和室空間を作ってしまうほどのこだわり

円山応挙《竹に狗子波に鴨図襖》
*展示面の変更を行い、9月10日[火]より「波に鴨図」の面を公開

アーティゾン美術館の展示室は4階から6階の3フロアで、6階から下に降りていく順路となっています。
ちなみに1階はチケット売り場とカフェ、2階はショップとロッカー、3階はロビーとレクチャールームです。
6階入口から入ると、最初の部屋には円空の彫った仏像が2体鎮座していました。おごそかな祈りの空間です。


次の部屋にはカミーユ・ピサロの《四季》が春夏秋冬の4枚壁にかけられたダイニングルームがあります。こんな部屋で食事をしたら、まるでヨーロッパ映画の登場人物のような気分になるでしょう。


次の部屋にはアーティゾン美術館の目玉であるパブロ・ピカソ《腕を組んですわるサルタンバンク》と、椅子が3脚。この作品は著名ピアニストのウラジミール・ホロヴィッツが所有していました。
ウクライナのキーウ生まれのホロヴィッツは、1940年に拠点をアメリカに移して、その邸宅の居間にグランド・ピアノを置いて、この絵を飾っていったそうです。なんと豪奢な生活でしょう!


次の部屋には円山応挙の襖絵が、和室仕立ての展示室に飾られています。この部屋は、和室の構造に合わせて、天井照明ではなく、明かりが横から入って襖を照らすように作られていました。こだわりがすごい。

美術品は家具と組み合わせることで見え方が異なってくる

展示風景

次の部屋からは、インテリアスタイリスト・石井佳苗さんの協力のもと、さまざまな空間に展示された作品を、レイアウトとともに楽しむスペースになります。


たとえば写真の展示風景は、右手の白壁の手前にエットレ・ソットサスのサイドボード、その上部に山口長男の《累形》が壁に掛けられ、ライトを挟んで左手の青い壁には三岸節子の《カーニュ風景》、その左に再びエットレ・ソットサスの二段組みのサイドボード、その上にフランソワ・ポンポンのブロンズ彫刻《しゃこ》が飾られています。
この空間は手前の椅子に座って眺めることもできます。
美術品のある生活の片鱗を味わってみませんか?


ちなみにエットレ・ソットサスはイタリアの工業デザイナーで、ポップアートの影響を受けた大胆なデザインの家具や家電などで知られています。

あの名画は誰が持っていた? 来歴を知ることができる展示も

ピエール=オーギュスト・ルノワール
《すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢》1876年

5階からは通常の美術館のような展示になりますが、絵の横の説明に、その絵の所有者や扱った画商などの来歴が記されるようになります。


たとえば、こちらの絵はピエール=オーギュスト・ルノワールの《すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢》。
子供の肖像画です。ルノワールへの依頼主はもちろん父親のジョルジュ・シャルパンティエ。出版社を経営していて、芸術家や政治家を自宅に招いてサロンを開いていました。ルノワールの大パトロンです。
印象派のルノワールは、若い頃はなかなか画風が認められず絵が売れなかったために困窮し、肖像画を描いて生活の糧を稼ぎました。


そのほか、三井系の会社で重役を歴任した三井高精が所蔵していたドガの彫刻《右足で立ち、左手を地面に伸ばしたアラベスク》や、松方幸次郎が所蔵していたマネの《自画像》、黒木三次が所有していたモネ《黄昏、ヴェネツィア》など、アーティゾン美術館の自慢の作品が次々に現れます。

絵画を見るときは額縁にも注目してください

クロード・モネ《睡蓮の池》1907年(ルイ16世様式の額縁)

4階からは額縁にフォーカスした展示になります。
その額縁が「劉生縁」と呼ばれたほどこだわりを持っていた岸田劉生や、額縁を自作することもあった藤田嗣治などの巨匠の作品が、その額縁の説明とともに飾られています。


興味深かったのが、各国の額縁の違いを解説した小部屋です。
額縁は国によって、また時代によって流行があり、それぞれのスタイルを持っているのです。
特に王権が強かったフランスでは、ルイ13世様式、ルイ14世様式、ルイ15世様式など、王によって流行も変わりました。
写真は、もっともシンプルなルイ16世様式の額縁で飾られたクロード・モネ《睡蓮の池》です。


アーティゾン美術館「空間と作品」展は2024年10月14日までの展示です。
美術展をたくさん見ている人にこそおすすめのユニークな美術展でした。

 

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