アメリカ大統領選で再び注目!
シェパード・フェアリーのメッセージ性の強い作品たち
2024年アメリカ合衆国大統領選挙が始まろうとしています。
共和党候補は根強い人気のドナルド・トランプ元大統領、民主党候補は初の女性大統領を目指すカマラ・ハリス副大統領で、勝者が2025年からの新しい大統領になります。
2021~2024年はバイデン大統領の民主党政権でしたが、その前の2017~2020年はトランプ大統領の共和党政権でした。
トランプより前の2009~2016年は、バラク・オバマ大統領による民主党政権が8年間にわたって続きました。
オバマ大統領が誕生する前の2001~2008年は、ジョージ・W・ブッシュ大統領、いわゆるブッシュJrによる共和党政権です。
ブッシュJr大統領のもとで8年続いていた共和党政権を終わらせるため、民主党はオバマ候補で一大キャンペーンをおこないました。
この時のオバマのキャンペーンポスターを制作したのが、アメリカ人アーティストのシェパード・フェアリーです。
バラク・オバマの次はカマラ・ハリス?
リベラリストで民主党を応援しているシェパード・フェアリーは、2024年の大統領選でカマラ・ハリス候補の支持を表明し、再び選挙ポスターを制作しています。
2016年のヒラリー・クリントン候補や2020年のジョー・バイデン候補のときはポスターを作らなかったので、16年ぶりの大統領選ポスターになります。
オバマのときは民主党のシンボルカラーの青と共和党のシンボルカラーの赤の両方を使って融合を訴えていましたが、今回は青で統一されたポスターになりました。
はたしてアメリカ史上初の女性大統領が誕生するのでしょうか?
それとも史上二度目の、元大統領の返り咲きがかなうのでしょうか?
2024年末はアメリカの大統領選挙から目が離せません。
ちなみに、カマラ・ハリスを支援するアーティストたちのグループ「アーティスト・フォー・カマラ」も結成されており、ジョージ・コンド、クリストファー・ウール、エド・ルシェ、ジェフ・クーンズ、シンディ・シャーマン、アレックス・カッツなど160人以上が参加しているそうです。
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アンドレ・ザ・ジャイアント・ハズ・ア・ポッセの意味
上記からもわかるように、アメリカのストリートアーティストであるシェパード・フェアリーは、活動家としても知られています。
彼の作品は、政治的・社会的メッセージを強く持ち、世界中で高く評価されています。
シェパード・フェアリーは1970年に生まれ、デザインを学んでいた学生時代の1989年に「アンドレ・ザ・ジャイアント・ハズ・ア・ポッセ(Andre the Giant Has a Posse)」というステッカーキャンペーンで有名になりました。
「ポッセ(Posse)」はヒップホップのスラングで「仲間」や「グループ」を意味します。
巨大なフランス人プロレスラーのアンドレ・ザ・ジャイアントの肖像とともに、「Andre the Giant Has a Posse(アンドレ・ザ・ジャイアントには仲間がいる)」というテキストを描いたステッカーは、シェパード・フェアリーの仲間内だけで通用する内輪ジョークでしたが、ステッカーをさまざまな場所に貼ることで、スケートボードコミュニティやストリートアートコミュニティにも広がり、シェパード・フェアリーを有名にしました。
アンドレ・ザ・ジャイアントから生まれた「OBEYジャイアント」
シェパード・フェアリー《OBEY》1994年
映画『ゼイリブ』のワンシーン
シェパード・フェアリーの名前をさらに高めたのが「OBEYジャイアント」のステッカーです。
「アンドレ・ザ・ジャイアント・ハズ・ア・ポッセ」のステッカーには著作権や肖像権の問題があったので、1994年からシェパード・フェアリーはアンドレ・ザ・ジャイアントの顔をデフォルメした「OBEYジャイアント」のステッカーを代わりに貼るようになりました。「OBEY」は「従え」という意味です。
1988年のジョン・カーペンター監督の映画『ゼイリブ』(原題: They Live)では、主人公が特殊なサングラスをかけることで、街の看板広告やポスター広告の裏に隠されたメッセージを見抜くことができます。
それらは「BUY(買え)」「CONSUME(消費しろ)」「OBEY(服従しろ)」などと訴えています。現代の消費社会における広告キャンペーンへの皮肉です。
シェパード・フェアリーは映画『ゼイリブ』からインスピレーションを得て「OBEYジャイアント」を制作しました。
戦争反対! 平和を希求するリベラリストのシェパード・フェアリー
翠波画廊で販売中のシェパード・フェアリー作品をご紹介します。
2007年の《War is over》は、2003年にアメリカが始めたイラク戦争に反対するキャンペーンの一環として制作されました。 当時のアメリカはジョージ・W・ブッシュ大統領の共和党政権でした。
2001年のアメリカ同時多発テロ事件を受けて、安全保障に敏感になったブッシュ大統領が、イラクに「大量破壊兵器」があるとして軍事侵攻を始めたのがイラク戦争です。民主党を支持するシェパード・フェアリーとその仲間たちは、根拠の薄い理由による他国侵略だとイラク戦争に反対していました。
《War is over》は、戦争に酔って壊滅状態になったイラクに、アメリカ資本が乗り込んで、復興利権を貪るさまを批判した作品です。
この後、シェパード・フェアリーは2008年の大統領選挙に際して、民主党のバラク・オバマを支援するために選挙ポスターを作ります。当選したオバマ大統領は2011年にイラクからアメリカ軍を完全撤収して、戦争の終結を宣言しました。
翠波画廊では、シェパード・フェアリー作品を取り扱っています。
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