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日本人画家によるアート・ジャケットの世界
~奈良美智、村上隆、岡本太郎、草間彌生

商業的成功が見込めないと続けられないポップ・ミュージックは、時代を映す鏡です。
そのためポップ・ミュージックのアルバム・ジャケットには時代が反映されています。
ジャケットの作り手もまたクリエイターとして、時代と格闘しているからです。
今回は、日本の現代アーティストが描いたアート・ジャケットをご紹介します。

 

 

かわいい絵柄が、音楽業界ではひっぱりだこ

少年ナイフ『HAPPY HOUR』
MCAビクター 1998年(奈良美智)
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最初に紹介するのは、日本のバンドから海外のバンドまで、すでに10枚以上のジャケットを手掛けている音楽好きの奈良美智です。
彼に最初にアルバム・ジャケットを依頼したのは、海外で活躍するガールズ・バンドの少年ナイフでした。
奈良美智が12年間のドイツ生活を終えて日本に帰国して、一般的な人気を得たのは2000年のことですが、少年ナイフはその2年も前に奈良美智に目をつけていたのです。
美術業界の外側に奈良美智の名前を広めるのに貢献したのが少年ナイフでした。

 

 

日本文化を世界に発信する画家

Kanye West『Graduation』
USMジャパン 2007年(村上隆)
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奈良美智が少年ナイフのアルバム・ジャケットをデザインしていた1998年は、奈良とともにカリフォルニア大学ロサンゼルス校で非常勤講師をしていた日本人画家がいました。
その名は村上隆。
その後しばらくして、村上隆は奈良美智とともに日本の美術シーンでよく語られる名前となります。
1998年当時、村上隆が制作していたアニメ調の彫刻『マイ・ロンサム・カウボーイ』は、10年後の2008年にオークションにて約16億円で落札されて話題になります。
そのオークションの前年、村上隆が美術界の話題の中心になる前に手掛けたのが、ヒップホップ界のカリスマ、カニエ・ウェストのアルバム・ジャケットです。
ヒップホップとアニメは水と油のようですが、海外ではどちらもクールな文化として受容されているのです。
ちなみにカニエ・ウェストは翌年のアルバム『808s & Heartbreak』の限定ジャケットにも、グラフィティ・アーティストのカウズ(KAWS)を起用しました。センスがいいですね。

 

 

物議を醸すアーティストと物議を醸す画家のコラボ

岡村靖幸『幸福』
SPACE SHOWER MUSIC 2016年(会田誠)

岡村靖幸というシンガーソングライターがいます。80年代に21歳でメジャー・デビューしてから、立て続けに5枚のアルバムを毎年コンスタンスに発表し、一部では「天才」と呼ばれて熱狂的な人気のあるアーティストです。
だが、30代になってから活動が鈍り、覚醒剤取締法違反で逮捕と懲役の判決。執行猶予期間中に再び覚醒剤の使用で逮捕されて、今度は実刑判決を受けています。
そんな岡村靖幸がジャケット制作を依頼したのが現代アーティストの会田誠です。
会田誠は、エログロや児童ポルノや暴力などの扇情的なモチーフを使用することが多く、「取扱注意の作家」と呼ばれています。
日本政府が公認を取り消したことで話題のウィーン芸術展でも、日本の総理大臣に扮して「鎖国」を提唱する映像作品を出品して、物議を醸しています。
アルバム・ジャケットも、一件、父娘の微笑ましい入浴シーンのようですが、想像をたくましくすると児童ポルノにも見えてきます。
岡村靖幸の反骨精神はいまでも健在なのでしょう。

 

 

ピカソに衝撃を受けて画家になったグラフィックデザイナー

Earth,Wind&Fire『Millennium』
ダブリューイーエー・ジャパン 1993年(横尾忠則)

次に紹介するのは、日本ではグラフィックデザイナーとして知られる横尾忠則です。
横尾は商業デザイナーでもあったことと、インパクトのある作風で知られているため、数多くのレコード・ジャケットのデザインを頼まれました。
その中には、マイルス・デイヴィスやサンタナ、アース・ウィンド&ファイヤーなど、海外の人気アーティストも多数含まれています。
日本のアーティストでは、細野晴臣、浅岡ルリ子、高倉健、藤純子、桃井かおり、新沼謙治、ラウドネスなどのアルバム・ジャケットを手掛けています。

 

 

藤田嗣治のいた時代のパリで修業した画家

オムニバス『ALL WE NEED IS LOVE~愛こそはすべて~』
EMIミュージック・ジャパン1990年(岡本太郎)

日本を代表する画家の一人である岡本太郎は、有名漫画家の岡本一平と小説家の岡本かの子との間に1911年に生まれたセレブで、ジャクソン・ポロックや篠田桃紅と同世代です。
小中校と慶應義塾で学び、東京藝大の前身である東京美術学校に進学しましたが、18歳のときに家族でフランスに移住し、以後10年間をパリで過ごしました。
岡本太郎もピカソの影響を色濃く受けた画家です。テレビ出演を厭わず「芸術は爆発だ」などのキャッチフレーズを量産し、日本美術界では異端視されましたが、反権威主義で、商業美術を馬鹿にしない姿勢で大衆的な人気を誇りました。
岡本太郎がジャケットデザインをしたアルバムは、日本人アーティストによるビートルズのカバー曲集でした。

 

 

日本人画家といえばこの方

テイ・トウワ『LUCKY』
ワーナー・ミュージック・ジャパン 2013年(草間彌生)
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最後を飾るのは、草間彌生です。
赤地に白のドットがいくつも並ぶ特徴的なデザインで、すぐに草間作品とわかります。
世界の草間彌生に、初めてアルバム・ジャケットのデザインをさせたのは、テクノ・ポップ・アーティストのテイ・トウワです。
テイ・トウワはグラフィック・デザインを学ぶためにアメリカの大学に留学して、そこでハウス・ミュージック・グループのディー・ライトに加入して、アメリカのレコード会社からメジャー・デビューしたというグローバルな経歴の持ち主です。
草間彌生はジャケットだけでなく、収録された楽曲にも参加しています。
テイ・トウワはこのコラボレーションをきっかけとして、2017年のNHKドキュメンタリー番組「草間彌生 わが永遠の魂」の音楽も担当しました。
2019年11月22日からは草間彌生のドキュメンタリー映画『草間彌生∞INFINITY』の日本公開が、渋谷パルコのWHITE CINE QUINTOなどで始まっています。お好きな方はぜひ近所の上映館まで足をお運びください。

 

 

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