Vol.10 絵画と資産運用 その6
前回は海外旅行でのアートの楽しみ方の一つとして、美術館だけではなく街のギャラリーを楽しもうという提案をさせていただきました。
その例としてアメリカ西海岸の街、カーメル・バイ・ザ・シーを紹介いたしました。今後また別の街を紹介させていただきます。
ではふたたび「絵画と資産運用」の話しに戻します。
ここまでの話を簡単にまとめますと、
資産運用で大事なことは
①資産に「流動性」があること。
つまり売りたい時にすぐうれること
流動性が多い順序に資産を並べますと、
現預金>金地金>上場株式・債券>非上場株式・債券>不動産>書画骨董
次に大事なことは、
②資産は安定した「キャッシュフロー」をもたらすこと。
つまりコンスタントに収入をもたらすこと
この面から見た資産分類は
キャッシュフローを生む資産;債券、預金、株式、不動産
キャッシュフローを生まない資産;金、現金、書画骨董
以上の2つの資産運用大原則の観点からみますと、書画骨董は資産運用の対象としてプライオリティーは低い資産であることがわかります。
では何故欧米では絵画などアートへの投資が資産運用の一環で幅広く行われているのでしょうか。その理由の一つはVol.6で説明したとおり、富裕層の資産運用が旧来の金融資産からオルタナティブ投資へと拡がりをみせているからです。
リスク分散を進めて行く中で様々な実物資産が投資対象に取り上げられていますが、その一つとしてアートが一定の地位を得ているのです。
オルタナティブ投資ではリスクの高い運用で大きなキャピタルゲインを目指す運用もあれば、フィランソロピー的、あるいはアートなど趣味的な分野への投資もあります。
趣味的な投資では資産の流動性やキャッシュフロー収入など二の次です。
ここで私が取り上げている「欧米の富裕層」について、すこし説明を加えます。
みなさんは欧米に旅行をされている時に多くの有名な美術館を訪れていらっしゃることと思います。
そして欧米の美術館の多くは、「超」富裕層が個人的コレクションを寄贈することで出来上がっているのをご存知だと思います。
古くは王族や貴族階級に属する人達がそうしたコレクションを築き、近代に入ってからは世襲ではなく産業の担い手である資本家が築いたコレクションを寄贈することで成り立っています。
多くの美術館で特定の部屋に「○○コレクション」と書かれているのがそれです。
日本はどうでしょうか。
日本も戦前までは財閥と称される超富裕層が存在し、財閥のコレクションがベースとなった美術館が各地にあります。
例えばみなさまよくご存知の国立西洋美術館は松方正義氏のコレクションがベースにありますし、三菱財閥は世田谷に静嘉堂文庫美術館を開いています。
しかし戦後は財閥が解体されたこともあり、日本では超富裕層の存在が薄くなっています。
かたや欧米では戦前・戦後、そして現在も超富裕層はコンスタントに生まれています。
また欧米ではそれにも増して「超」までには至らない中間的富裕層が厚みを増しています。
それがどのような人々かと申しますと、例えば新興企業のオーナーやエグゼクティブ、金融関係や医師・弁護士などの士業などで高い収入を得ている人達です。
私のイメージしている富裕層とはほんの少数の超富裕層ではなく、そうしたより幅広い層を指しています。
彼らの関心は保守的な超富裕層とは違い、自分で築き上げた資産をひたすら積み上げるのではなく、かなりの程度使って楽しむことにあります。
その対象の一つに、アートの購入があるのです。
私は資産運用のアドバイスを専門にしているため、そうした方々とのお付き合いがあるのですが、日本でも最近は高収入の方々がアートにとても関心を持っているように感じられます。
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