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アートギャラリー(画廊)とアートミュージアム(美術館)の違いって何?

先日、「ギャラリーって何ですか?」と訊かれました。
アート業界で「ギャラリー」といえば画廊のことですが、一般にはそれほど知られていないかもしれません。
今回は、ギャラリーとミュージアムの違いについて解説します。

アートギャラリーとは何か?

翠波画廊 東京店

ギャラリー(gallery)を英和辞典で調べると、次のような意味が出てきます。
画廊、観客、天井桟敷、傍聴席、回廊、細長い部屋、地下通路、写真撮影室…。

おそらく、細長い部屋や通路といった意味が最初にあり、そのような部屋の用途として、劇場の桟敷席や裁判所の傍聴席、絵を飾る場所や写真撮影室といった意味が編み出されていったのだと思われます。

今ではギャラリーといえば第一義的には画廊ですが、「ギャラリーがうるさい」などといった用法で、観客の意味でもよく使われています。桟敷席の意味から、桟敷席の観客をも意味するようになったのでしょう。

一方、ミュージアム(museum)を調べると、次のように書かれています。
科学的、歴史的、あるいは芸術的に価値のあるものを蒐集し展示するための保管所、博物館、美術館。

つまり、ギャラリーは基本的には狭い部屋であって、そこに絵を飾って観覧できるようにしたものですが、ミュージアムのほうは、わざわざ収集して展示するための大型の施設を意味します。
アートギャラリーとアートミュージアムといったときには、前者は小規模で後者は大規模と考えてよいでしょう。

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アートギャラリーは入場無料!

フランスのルーヴル美術館(Musée du Louvre)
画像出典:ウィキペディア

アートギャラリーは入場無料ですが、アートミュージアムは入場料を徴収するところが多いです。
規模が違うため維持費が大きいことと、アートギャラリーは展示作品を販売して利益をあげているのですが、アートミュージアムは収集と保管が目的なので展示作品を販売していないからです。

つまり、民間の画商などが運営する作品販売の展示会場がアートギャラリー(画廊)で、主に公立で文化振興などを目的に作品を展示しているのがアートミュージアム(美術館)と考えてよいでしょう。
もちろん私立の美術館も多いですが、それらもコレクションの収集と保管が目的であり、販売はしていません。

「ぜひ見ていってください」のショールームがアートギャラリーで、「大切なコレクションだから見たい人は維持に協力してね」の展示施設がアートミュージアムと考えることができます。
そのように考えると、無料で絵を見ることができるアートギャラリーはお得に思えますが、美術史の教科書に載っているような有名作品などはアートミュージアムでなければ見ることができないので、どちらも大切です。

ちなみに、イギリスは国の文化振政策で、国立のミュージアムの常設展はすべて入館料が無料です。
アメリカでも一部のミュージアムは無料となっています。
あまり知られていませんが、日本の博物館法の第23条でも、公立博物館は原則として入場料などの対価を徴収してはならないと定められています。
図書館と同様に、公立の社会教育施設は無料で利用できるのが望ましいのですが、諸般の事情から現在のところそれができていない施設が多いです。

博物館も美術館もどちらもミュージアム?

アメリカのメトロポリタン美術館(Metropolitan Museum of Art)
画像出典:ウィキペディア

ミュージアムには、博物館と美術館の2つの意味があります。
海外ではたしかに大英博物館(The British Museum)もエルミタージュ美術館 (Hermitage Museum)も、どちらもミュージアムです。
英語以外でも、ルーヴル美術館(Musée du Louvre)、プラド美術館(Museo del Prado)など、どちらもそれぞれの言語でミュージアムを意味します。
ミュージアムの語源が「価値のある収集物を保管・展示する場所」という意味なので、その中身の分類にはこだわっていないのでしょう。

しかし、ミュージアムの文化が日本に輸入されたときに、自然物と人工物は別々のものとされて、博物館と美術館に分かれることになりました。
ちなみに、日本の博物館法には、動物園、水族館、植物園も博物館の一種として含まれています。
美術館ももともとはミュージアムとして博物館の一種であったことは、上野公園に行くとそれらの多くがまとまっていることからもわかります。

しかし、動物の骨や化石を並べる博物館と、画家がキャンバスに描いた絵を並べる美術館とは、やはり違うもののようにも感じられます。
そのため、アメリカでは、美術館は特別にミュージアム・オブ・アートと呼ばれています。たとえば、メトロポリタン美術館はMetropolitan Museum of Art、ニューヨーク近代美術館はMuseum of Modern Art(MoMA)、フィラデルフィア美術館 はPhiladelphia Museum of Artなどです。

ギャラリーなのにミュージアム?

イギリスのナショナル・ギャラリー(The National Gallery)
画像出典:ウィキペディア

アートギャラリーとアートミュージアム(ミュージアム・オブ・アート)の違いがわかったでしょうか?
しかし、世の中にはギャラリーという名前のついた有名なミュージアム(美術館)もあるのです。
イギリスのナショナル・ギャラリー(The National Gallery)とか、アメリカのワシントン・ナショナル・ギャラリー(National Gallery of Art)などがそれにあたります。

これらは「ナショナル(国立)」と名前がついていることからもわかるように、その国でいちばんの公的な美術館です。
日本でいえば、東京国立近代美術館でしょうか。
1824年に設立されたイギリスのナショナル・ギャラリーが、ナショナル・ミュージアムにならなかった理由は、大英博物館(ブリティッシュ・ミュージアム)がすでにあって、美術品を展示する場所としては、英語ではギャラリーのほうがより一般的だったからでしょう。

もしかすると、英語ではもともと博物館がミュージアムで、美術館がギャラリーだったのかもしれません。
しかしフランス語やスペイン語などラテン系の言語では博物館も美術館もミュージアムです。
ですから、英語とフランス語の2つを公用語に持つカナダの国立美術館は、英語ではNational Gallery of Canada(ギャラリー)、フランス語ではMusée des beaux-arts du Canada(ミュージアム)と呼ばれています。ややこしいですね。
英語と同じアングロサクソン系の言語であるドイツ語でも、国立美術館はナショナル・ギャラリー(Nationalgalerie)です。

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