美術史上最大の不良、あるいは激情の画家?
~ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ
国立西洋美術館でスタートしたカラヴァッジョ展(3月1日~6月12日)が人気です。
バロック絵画最大の巨匠と呼ばれ、深い闇の中から人物が浮き上がるような陰影の強い写実的手法、聖書の物語が実際に目の前で演じられるような劇的な表現は、あたかも映画の一幕を見ているような錯覚すらおぼえます。
現存する真筆はわずかに60点。
そのうち過去最多の11点の傑作が来日。世界的にも有数の規模でカラヴァッジョの作品が見られるとあって、連日多くの人が来場しています。
しかしこれだけ有名な画家にもかかわらず、なぜ60点しか確認されていないのか、という疑問が湧いてきます。
というのもカラヴァッジョが短く激動の生涯の果てに38歳という若さで亡くなっているからです。
そしてそのことが、陰影の強い彼の絵の秘密にもなっています。
本名はミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ。1571年のミラノ生まれで、ミラノとローマの工房で修行して独立しています。
若いときから素行が悪く、自宅で暴れて拘置所に送られたことが何回も。すでに画家として名声を得ていた35歳の時に喧嘩で一人の男と決闘、相手を刺し殺しローマから逃亡しています。
懸賞金がかけられ、殺人犯として追われる身となった画家はほかにいないでしょう。
このとき逃亡先のマルタ共和国で『洗礼者聖ヨハネの斬首』を描くことでローマ教皇の免罪を得ましたが、その後もマルタやナポリで乱闘騒ぎを引き起こし、乱闘相手の待ち伏せにあって重傷を負わされたこともありました。
そして翌年、人を殺してしまったことへの許しを得るためにローマへと向かう旅の途中、熱病にかかって38歳で死去しています。
激情型の天才といえば現代のシュールレアリスムの画家ダリが有名ですが、それ以上に波乱な人生が、その絵画作品にも現れています。
日伊国交樹立150周年記念
カラヴァッジョ展
3月1日[火]~6月12日[日]
国立西洋美術館[東京・上野公園]
http://caravaggio.jp/index.html
5分で身につくアートの教養、定期配信中!
登録は無料!下記よりご登録ください
登録は無料!
メールマガジンにぜひご登録ください ↓↓
【配信コンテンツ】
1. 役立つアートコラム(月3~4回配信)
読むだけで最新のアートシーンや絵画の知識が身につくコラム。アート初心者からコレクターの方まで必読です。
2. イベント情報
画廊でのワークショップやセミナーのご案内をいち早くお知らせ!
3. 展示会のご案内
翠波画廊で開催する展覧会や、全国百貨店での作家来日展情報などをお知らせいたします。
私たちにできること
1
絵画購入のご相談
些細なこともお気軽にご相談ください。
30日以内の返品保証など
安心のサービスをご用意
2
お部屋やご予算に合わせた
絵画のご提案
お客様のご要望をお伺いし、
1,500点以上の豊富な作品から
最適な一枚をご提案いたします。