個性の持つ孤独
~ベルナール・ビュッフェの絵画はなぜ心に刺さるのか
印象派をはじめとするフランスの絵画は、日本で非常に人気があります。その証拠としてあげられるのが、フランスの画家の名を冠した個人美術館の存在です。本国フランスにすら存在しない、画家の個人美術館が、日本には6つもあるのです。一つは、以前にも紹介したマリー・ローランサン美術館(東京)。ジョルジュ・ルオーの作品を集めた、パナソニック 汐留ミュージアム ルオーギャラリー(東京)。イラストレーターとしても著名なレイモン・ペイネのペイネ美術館(長野)。アルメニア生まれのフランス画家ジャン・ジャンセンの安曇野ジャンセン美術館(長野)。自宅を利用した個人経営のユニークな施設、マイシャガール美術館(兵庫)。そして今回とりあげるベルナール・ビュフェ美術館(静岡)です。いずれも熱心な美術愛好家の個人コレクションから生まれた美術館です。
▲ベルナール・ビュフェ美術館公式HPより
ベルナール・ビュッフェは1928年パリに生まれ、21世紀を迎える直前の1999年に71歳で自殺した画家です。
ビュッフェは早熟の天才でした。10歳ごろから絵を描き始め、15歳で国立美術学校に合格、17歳でアトリエ作品賞を受賞、19歳で最初の個展を開き、パリ国立近代美術館に作品を購入されています。
ビュッフェの絵の特徴は、色もモチーフも人物の表情も寂しげで暗いことと、直線的で硬質な線を重ねた太い輪郭線、そして人間性を剥ぎ取られたかのような角張った人体像です。
▲「豆ひき器」油彩15号
ビュッフェの心の中にあったのは、強烈な孤独でした。事業家であった父はビュッフェ少年に構わず、心の拠り所であった母はビュッフェが17歳のときに死去します。
しかし、若くして時の人となったビュッフェには、別の苦悩もつきまといました。
▲「アルバム・ニューヨーク 60」リトグラフ
日本のベルナール・ビュフェ美術館を設立したのは、スルガ銀行頭取の岡野喜一郎です。
ビュッフェの絵は、21世紀の現在でも高く評価されています。
晩年のビュッフェは、身体が動かなくなるパーキンソン病に侵され、絵筆が持てなくなることを悲観して、1999年に71歳で自死を選びました。 ベルナール・ビュフェ美術館をはじめとして、日本には数多くの個人美術館があります。天気が穏やかな秋の日、美術館巡りに出かけてみませんか。
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