日本画・1980年代の大衆文化から発想を広げて
日本画の特徴には、
①写実主義を必要以上に追い求めない
②陰影の無い平面的な表現
③輪郭線を用いて描く
等を挙げることができ、これらはKYNEの作風にも共通して見て取れるものです。
更に、この日本画的要素に漫画やバイクカルチャー等を取り入れ、唯一無二のKYNEの作風が生み出されました。漫画「ホットロード」や、1980年代の文化を彷彿させるロックバンド「氣志團」からも大きな影響を受けているといわれています。
そんなKYNEが最初に注目され始めたのは、地元福岡で描いていたストリートアート。ストリートアートと聞くと、ポップでカラフルなスプレーを用いて、立体的に描くような印象を受けるでしょう。しかし、KYNEが福岡の街並みに描いたのは、平面的でクールな女性達。KYNEのように平面的に人物画を描く作風はストリートアート界で新鮮に映り、徐々に話題にあがるようになりました。