大人気 藤田嗣治の新しい一枚、残部僅少!
~シルヴィ・ビュイッソン氏初監修
20世紀初頭にパリへ渡り、エコール・ド・パリを代表する画家として活躍し、世界的に認められた藤田嗣治。
フランスの美術館でも展覧会には行列ができ、日本でも没50年であった昨年には、東京都美術館で大回顧展が開催されるなど、今なお人気が衰えることはありません。
昨年10月に開催されたロンドンのオークションでは藤田嗣治の絵画が当初の落札予想価格の5~8倍に跳ね上がり、なんと937万ドル(約10億円)で落札。
これは、藤田嗣治のオークションでの落札額の中で過去最高の価格となりました。
翠波画廊では、生前に制作された油彩や水彩、素描はもちろん、オリジナル版画、挿画本なども数多く販売しておりますが、エスタンプ(複製版画)も取り扱っていることをご存知ですか?
そもそもエスタンプって何?
エスタンプときくと、安価なコピーのように感じてしまう方もいらっしゃるかと思いますが、まったく違います。翠波画廊のメールマガジンをご覧いただき、日頃からコラムやホームページ等で作品と触れ合ってくださっている方には「当然知っている」という話かもしれませんが、今回は、最近コラムを読み始めた方や、偶然コラムに辿り着いた方、そしてもちろんいつも読んでくださっている方、すべてに、読んで得する、藤田嗣治の価値あるエスタンプについてお伝えします。
画家の没後、原画をもとに版画として作られた複製版画をエスタンプと呼び、生前に制作されたオリジナル版画と区別しています。
ビュイッソン氏監修の高品質エスタンプ
現在、翠波画廊では藤田嗣治のエスタンプを2作品販売しております。
どちらも藤田嗣治の世界的権威で、鑑定家であるシルヴィ・ビュイッソン氏の監修により、パリの歴史あるムルロー工房(現イデム・パリ)で制作されたリトグラフです。
これまでシルヴィ・ビュイッソン氏がエスタンプ制作の監修をされることはなかったため、翠波画廊との協力のもとで制作された作品が、初めての監修作品となりました。
作品は、「猫を抱く少女」(2014年制作)と、「赤い帽子の少女」(2015年制作)です。
通常の版画作品に証明書の類は付随しないのですが、こちらの2作品につきましては、ビュイッソン氏が作品を認めた証である、ビュイッソン氏直筆の署名とシリアルナンバー入りの証明書がついています。
のみならず、この2作品は、藤田嗣治のレゾネに準ずる作品集の第4巻に掲載予定となっております。藤田嗣治人気から、近年では数多くのエスタンプが制作されて出回っていますが、作品集に収録されるエスタンプは、このビュイッソン氏監修の2作品のみの予定です。無名の工房で制作されたエスタンプには、質の悪い作品も存在しますが、ビュイッソン氏監修のエスタンプのこだわりは、なんといっても質です。そのため、単なる複製版画というもの以上に、これから先、時とともに価値が増すことが確実な作品だと、自信を持って言えます。
そして今回お話したいのは、一作目「猫を抱く少女」についてです。2014年の発売以来、翠波画廊のお客様はもちろん、百貨店などでも人気を博し、2019年の現在、残りが少なくなりました。そのため、当時よりも若干価格を上げ、残りの作品を大切に販売することにいたしました。
このように、大切な作品を、その価値をわかってくださる方の手にお渡ししたい、そういう思いから、この作品を改めてご紹介いたします。
シルヴィ・ビュイッソン氏初監修の版画作品、残部僅少!
藤田嗣治 版画「猫を抱く少女」“Fillette au chat””
「猫を抱く少女」は、1952年頃に描かれた油彩の代表作「猫を抱く少女」をもとに、16色16版を使って再現した作品です。版を重ねることによって作品の質感を表現することにこだわりぬいた本作は、まさに藤田嗣治円熟期の少女像をいきいきと蘇らせたかのようです。
制作工房である、ムルロー工房(現イデム・パリ)は、過去にピカソやシャガール、マティスなど巨匠作家のリトグラフを多く手がけたパリの歴史ある工房です。そのため、一流の職人が在籍していることはもとより、シルヴィ・ビュイッソン氏が確認のために何度も工房を訪れてくださったことで、最高の作品ができあがったと言えます。
肌の質感、髪の毛の繊細な描写、猫の表情に至るまで、まさに藤田の作品です。
- 証明書
- シルヴィ・ビュイッソン氏の直筆署名、 限定部数入り証明書を添えてお届け
- エンボス部分のアップ
- 作品左下には限定部数とA.D.A.G.P(フランス著作権協会) 承認刻、イデム・パリ工房印入り。
- 原画から写された 版上サイン
作品が売り切れてしまう前に、ぜひお手元に。
小説にも登場!?(ここだけの話ですが・・・)
人気小説家の原田マハ。元キュレーターである彼女は、近年、アート関連の小説やエッセイを多く創作していますが、そのなかの一冊『ロマンシエ』(小学館)では、リトグラフ工房「イデム・パリ」を実際に登場させています。
主人公が初めてイデムに足を踏み入れた後の描写を一部抜粋すると・・・
・・・・・・・・・・・・
その絵柄を見て、あたしは、はっとした。 猫を抱いた少女の絵柄。――レオナール・フジタ?
(中略)
「ここ、すっごく面白い場所だけど、どういうところなんですか?」
と、おしゃれ女子サキちゃんに訊いてみた。
「『idem』という名前のリトグラフ工房です」
やっぱりにこやかに、サキちゃんが答えた。
「もともとは、『ムルロー』っていう有名なリトグラフの工房で、百年以上の歴史があるんです。二十年ほどまえにオーナーが代わって、いまは、私のボス、ギャラリストのパトリスが運営しているの」
もともとの工房がこの場所に移ってきたのは1970年代になってのことだが、19世紀末からあのプレス機でリトグラフを作ってきたのだと、この工房の歴史をサキちゃんは教えてくれた。
キラ星のごときアーティストたちが制作をしてきた。ピカソ、マティス、シャガール、ダリ、ブラック、レジェ、コクトー、ル・コルビュジエ……。
「うっわ、すっご!」とあたしは、思いっきり反応した。
「レオナール・フジタのリトグラフも、いま、あそこのマシンで制作してるよね」
サキちゃんは、にこっと笑った。
「そう。あれは、フジタのオリジナルの油彩画を基に、職人が手作業で復刻した限定版なの。きれいでしょ?」
「うん。すっごく、きれい」
・・・・・・・・・・・・
原田マハは、パリの現代アートシーンを追っていて、偶然イデムに出合い、実際に取材をしてこの小説を書き上げたといいます。
そしてお気づきでしょうか。この時、主人公が見た、制作中のレオナール・フジタのリトグラフは、本作「猫を抱いた少女」だと思われます。原田マハの取材と、「猫を抱いた少女」の制作が同時期だったという事実、そして他で出回っている藤田の別のエスタンプは、イデムで制作されたものではないことから、本作の制作風景を原田マハが興奮を持って作中に描いたと考えられます。
あらゆるアーティスト、小説家、そしてもちろん絵と対峙するすべての人を魅了する、質の高い復刻版画は、今を生きる私たちだからこそ出会える価値ある作品なのでしょう。
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